ドイツ連邦統計局と連邦経済省が7日発表した7月の鉱工業生産指数(2015年=100)は物価調整後の実質に季節・営業日数を加味したベースで前月比0.8%減の95.7(暫定値)となり、3カ月連続で落ち込んだ。製造業で減少し、全体が押し下げられた。経済省は企業景況感と新規受注の低迷を踏まえ、本格回復の兆しは見えないとの見方を示した。主要経済研究所は国内総生産(GDP)予測を相次いで下方修正している。
製造業の生産指数は1.8%減少した。投資財が2.9%減って全体を強く押し下げた格好。中間財は0.7%減、消費財は1.0%減だった。
エネルギーは2.2%増となり、8カ月ぶりに拡大した。ただ、経済の低迷とエネルギー価格の高止まりを背景に指数は69.6と、基準値の15年(100)を30%以上、下回っている。70を割り込むのは3カ月連続だ。前年同月に比べても20%以上、低い。
建設業は2.6%減となり、2カ月ぶりに拡大した。
主要産業をみると、自動車・自動車部品は9.4%減と大きく落ち込んだ。減少は2カ月連続。機械も1.6%減と振るわなかった。製薬は1.1%、データ処理装置/電気・光学製品は4.4%の幅で後退した。
エネルギー集約型産業は0.6%減だった。化学が1.1%減少。金属製造・加工は2.0%増加した。エネ集約型産業は前年同月比では減少幅が11.4%に上る。