輸出見通しが6カ月ぶりに改善、状況はなお厳しく

Ifo経済研究所が26日に発表した10月の独製造業輸出期待指数(DI)はマイナス6.9ポイントとなり、2020年5月(コロナ禍初期)以来の低水準となった前月(マイナス10.8ポイント)から好転した。改善は6カ月ぶり。ただ、同指数は5カ月連続でマイナスの領域に沈んでおり、状況は依然として厳しい。調査担当者は「多くの企業が国際市場で競争力が低下しているとみている」と述べた。

Ifoは月例の企業景況感調査の一環としてメーカーおよそ2,300社に今後3カ月の輸出見通しを質問している。メーカーは「増える」「横ばい」「減る」のどれかを選んで回答。「増える」の回答比率から「減る」の回答比率を引いた数に季節調整を加味したものが輸出期待指数となる。同指数がマイナスの領域にあることは、輸出減回答が輸出増回答を上回っていることを意味する。

10月の数値を業界別でみると、プラスの領域に入ったのは革製品(16.6ポイント)、食品・飼料(8.0ポイント)、化学(3.7ポイント)、衣料品(0.8ポイント)だけだった。自動車はマイナス1.4ポイント、データ処理装置はマイナス6.3ポイント、製紙はマイナス8.7ポイント、電気装置はマイナス10.3ポイント、機械はマイナス12.5ポイント、金属製品はマイナス15.3ポイント、ゴム・樹脂製品はマイナス18.4ポイント、金属製造・加工はマイナス31.4ポイントに沈んだ。

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