化学大学コベストロ、第3四半期23%の減収に

化学大手の独コベストロが27日に発表した2023年第3四半期(7~9月)決算の売上高は35億6,800万ユーロとなり、前年同期を22.7%下回った。販売量が3.8%減少するとともに、販売価格が14.3%低下したことが大きい。為替差損も響いた。

営業利益(EBITDA)は8.3%減の2億7,700万ユーロと低下幅が売り上げに比べ小さかった。原料・エネルギーコストの低下のほか、販売・管理・生産コストを圧縮したこと奏功した。純損益は1,200万ユーロの黒字から3,100万ユーロの赤字に転落している。

EBITDAを部門別でみると、価格競争がし烈な汎用品を手がける「パフォーマンス・マテリアルズ」は60.4%増の8,500万ユーロと大きく伸びた。比較対象の22年第3四半期は原料・エネルギーコストの急上昇で92.5%減少しており、23年第3四半期はそのベース効果で水準が押し上げられた。

イノベーション度の高い製品を手がける「ソリューションとスペシャリティーズ」は12.1%減の2億4,600万ユーロに後退した。前年同期は26.7%の増益を確保していた。