官民拠出の独VCファンド、資金目標を達成

独連邦経済省は22日、国の主導で立ち上げたベンチャーキャピタル(VC)ファンド「ドイツ成長ファンド」の資金規模が目標の10億ユーロに達したと発表した。ロベルト・ハーベック経済相は、厳しい経済環境下にもかかわらず短期間で目標を達成できたことは同国の産業立地力の強さを示すものだと強調した。

ドイツ成長ファンドは国と政策金融機関KfWキャピタルをアンカー投資家として設立された。ファンド・オブ・ファンズであるため、スタートアップ企業には他のファンドを通して間接的に資金を提供する。主に情報通信技術(ICT)、ライフサイエンス、気候テック、フードテック分野の企業に投資する独・欧州のVCに出資している。10億ユーロの資金のうち約6億5,000万ユーロをアリアンツやブラックロックなど20強の民間投資家が拠出した。

2022年12月に運用を開始した。11月中旬時点の運用総額は2億6,500万ユーロ。出資先のファンドを通して計60社のスタートアップ企業に間接出資している。スタートアップを支援することで独・欧州の技術革新力を強化する狙いだ。