電機業界の新規受注がまたも減少、景況感は8カ月連続で悪化

独電気電子工業会(ZVEI)が8日に発表した同国電機業界の10月の新規受注高は前年同月比で3.2%減少した。減少は4カ月連続。世界的な景気の低迷を受け、減少に歯止めがかからない状態だ。

国内受注が1.4%、国外が同4.7%減少した。国外はユーロ圏(ドイツを除く)が9.8%減と足を強く引っ張った。ユーロ圏外は1.8%減だった。

1~10月の新規受注も前年同期を1.4%下回った。ユーロ圏が9.4%、ユーロ圏外が4.3%減少。国内は4.6%増加した。

10月の業界生産高は物価調整後の実質で前年同月を1.2%上回った。1~10月は前年同期比で2.2%増えた。

11月の生産計画(先行き3カ月)で「拡大」を予定する企業の割合から「縮小」の割合を引いた数(ディフュージョン・インデックス=DI)は前月のマイナス20.4ポイントからマイナス25.4ポイントへと低下した。生産減予定の企業は生産増予定の企業をこれまでに引き続き大幅に上回っている。

10月の業界売上高は前年同月比3.8%増の191億ユーロとなり、2カ月ぶりに拡大した。国内が2.9%、ユーロ圏が7.5%、ユーロ圏外が3.1%の幅で伸びた。

1~10月の業界売上高は前年同期比8.9%増の1,985億ユーロ。内訳は国内が10.7%増の957億ユーロ、ユーロ圏が8.2%増の369億ユーロ、ユーロ圏外が7.0%増の659億ユーロとなっている。

11月の業界景況感指数(DI)は前月のマイナス15.8ポイントからマイナス18.1ポイントへと低下し、5カ月連増でマイナスに沈んだ。数値の低下は8カ月連続。現状判断を示す指数がマイナス1.1ポイントからマイナス6.9ポイントへと下がり全体を押し下げた。今後6カ月の見通しを示す期待指数はマイナス29.5ポイントからマイナス28.7ポイントへとやや改善した。

11月の輸出期待指数(DI、先行き3カ月)はマイナス15.7ポイントとなり、前月のマイナス14.3ポイントから悪化した。

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