鉱工業生産6カ月連続で減少、11月は-0.7%に

ドイツ連邦統計局と連邦経済省が9日発表した11月の鉱工業生産指数(2015年=100)は物価調整後の実質に季節・営業日数を加味したベースで前月比0.7%減の93.7(暫定値)へと落ち込んだ。減少は6カ月連続。経済省は新規受注や景況感の低迷を踏まえ、製造業の景気が速やかに好転する兆しはないとの見方を示した。

製造業の生産指数は0.5%減少した。中間財が0.5%、投資財が0.7%、消費財が0.1%の幅で落ち込んだ。

エネルギー業は3.9%増え、2カ月連続で改善した。ただ指数は71.5と基準値の100を30%近く下回っている。

建設業は2.9%低下した。

主要産業をみると、構成比重の大きい自動車・自動車部品は0.6%減少した。データ処理装置/電気・光学製品(5.7%減)、電気装置(3.3%減)、製薬(3.8%減)も振るわなかった。機械は1.1%増加した。

エネルギー集約型産業は3.1%増加した。上げ幅は化学品で5.1%、コークス・石油加工品で3.2%、製紙で2.6%、ガラス・ガラス製品・セラミックで1.8%、金属製造・加工で0.5%に上った。エネルギー集約型産業は前年同月比では4.0%低下している。

鉱工業生産を特殊要因による統計のブレが小さい3カ月単位の比較でみると、9~11月は前期(6~8月)を1.9%下回った。

10月の鉱工業生産は当初の前月比0.4%減から同0.3%減に上昇修正された。