ドイツ連邦統計局が17日に発表した11月の製造業受注残高指数(2015年=100)は物価調整後の実質に営業日数・季節要因を加味したベースで141.7(暫定値)となり、前月を0.7%下回った。同指数の低下は5カ月連続。世界的な景気の低迷を受けて新規受注が減少していることが反映されている。受注残高の水準自体は依然として極めて高い。
受注残高を地域別でみると、国内が0.4%、国外が0.8%の幅で減った。部門別では投資財が0.9%、中間財が0.6%減少。消費財は2.0%増えた。
全体を最も強く押し下げた業界は前月同様、自動車・自動車部品で、3.7%低下した。半導体不足などで20年から22年にかけて過去最高水準に膨れ上がった受注残の解消が23年2月から進んでいる。
受注残月(受注残高が売り上げの何カ月分に相当するかに換算)は横ばいの6.9カ月だった。部門別の内訳は投資財が9.3カ月(前月9.5カ月)、中間財が3.8カ月(3.8カ月)、消費財が3.4カ月(3.4カ月)となっている。
11月の受注残高は前年同月比(物価・営業日数調整値)では5.7%減少した。