画像処理のヴィトロニックをチェコ投資大手が買収

画像処理や交通監視システムの有力企業である独ヴィトロニックは1月31日、チェコ
の投資大手PPFグループが同社を買収することで合意したと発表した。交通分野で相
乗効果を見込んでいる。取引金額は非公開。ドイツを含む複数の国でカルテル当局が
承認すれば取引は成立する。
PPFは交通インフラ・自動化に特化した子会社ITISホールディングを通してヴィトロ
ニックを買収する。ITISではスカイトルなどの傘下企業がチェコ、スロバキア、スロ
ベニア、ロシアで走行料金徴収事業を展開している。ITISのマテイ・オカリ社長は、
ヴィトロニックをとはスマート交通インフラから料金徴収、交通安全、自動化に至る
運輸技術の面で相乗効果が大きいとの見方を示した。事業地域の面でも東欧、インド
ネシア、インドに強いITISと、北米、南米、欧州、中東、アジア、アフリカ、オセア
ニアに強いヴィトロニックは補完性が高いとみている。
ヴィトロニックは1984年設立の非公開企業。従業員数は1,400人で、2022年の売上高
は過去最高の2億800万ユーロに上った。営業利益(EBIT)1,500万ユーロ強を計上し
ている。23年は売上高が最大15%増加したもようだ。