12月の鉱工業生産−1.8%に

ドイツ連邦統計局と連邦経済省が7日に発表した12月の鉱工業生産指数(2015年=
100)は物価調整後の実質に季節・営業日数を加味したベースで前月比1.8%減の92.7
(暫定値)へと落ち込んだ。同指数は6月以降、8月に横ばいとなったのを除き減少が
続いている。経済省は好転の兆しはないとの見方を示した。
製造業の生産指数は1.5%減少した。中間財が5.2%、投資財が1.3%の幅で後退。消
費財は1.3%増加し、4カ月ぶりに上昇した。
エネルギー業は4.1%増え、3カ月連続で改善した。指数は76.9と基準値の100を依然
として大きく下回っているものの、直近の底である9月(64.6)からは19%増えた。
建設業は3.4%減となり、3カ月連続で低下した。
主要産業をみると、化学品が7.6%減と大幅に落ち込んだ。電気装置(3.5%減)と機
械(1.6%減)も振るわない。構成比重の大きい自動車・自動車部品は4.0%増加し、
製薬も4.7%増えた。
エネルギー集約型産業は5.8%減少した。前年同月比でも4.0%低下している。
鉱工業生産を特殊要因による統計のブレが小さい3カ月単位の比較でみると、10〜12
月は前期(7〜9月)を1.8%下回った。
11月の鉱工業生産は当初の前月比0.7%減から同0.2%減に上昇修正された。
23年の鉱工業生産は物価調整後の実質に営業日数を加味したベースで前年を1.5%割
り込んだ。エネルギーが15.0%減と大幅に縮小。製造は0.7%減、建設は0.8%減だっ
た。
エネルギー集約型産業は10.2%落ち込んだ。化学は10.6%下がり、1995年以来の低水
準を記録。ガラス・ガラス製品・セラミック・石土加工は14.1%減、金属製造・加工
は3.5%減だった。自動車はコロナ禍時の半導体不足で膨らんだ受注残の解消が進ん
だことから、11.5%増と大幅に伸びた。

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