エネルギー設備大手の独シーメンス・エナジーは14日、米国に1億5,000万ドルを投
じ、大型変圧器の生産施設を建設すると発表した。同国では脱炭素化に向けエネル
ギーの電力シフトが進むにもかかわらず、電力供給の拡大に不可欠な大型変圧器が不
足していることから、現地生産で需要を取り込む意向だ。
ノースカロライナ州シャーロットにある既存プラント内に新たな生産施設を設置す
る。年内の着工、2026年初頭の生産開始を見込む。約600人を新規雇用する見通し
で、地元州からは雇用創出補助金を受給する。
変圧器は高圧電力を低圧電力に変換する設備で、発電された電力を需要家のもとに届
けるのに欠かせない。再生可能エネルギー発電の増加を背景にニーズが増えている
が、世界的に長期の不足が予想されている。
米国は需要が大きい。それにもかかわらず、新規投入される大型変圧器のうち国内で
生産されるのは20%に過ぎないことから、同社は今回の決定を下した。