住宅建築許可が2012年以来の低水準に、昨年は27%減少

ドイツ連邦統計局が29日に発表した2023年の住宅建築許可件数(増改築を含む)は26
万100件(暫定値)となり、前年を26.6%下回った。減少は2年連続。資材の高騰や金
利の急速な上昇がネックとなり、12年以来の低水準へと落ち込んだ。
新築許可件数は29.7%減の21万4,100件に落ち込んだ。すべての月で前年同月割れと
なった。
建築許可件数の下げ幅が特に大きかったのは二世帯住宅で、48.3%減の1万4,300件へ
と半減。一世帯住宅も39.1%減の4万7,600件と大幅に落ち込んだ。3世帯以上の集合
住宅は25.1%減の14万2,600件だった。
新築の許可件数を施主別でみると、私人は42.2%減の8万1,300件と縮小幅が特に大き
かった。私人は一世帯住宅と二世帯住宅の施主であることが多い。集合住宅の主な施
主である企業は20.3%減の11万7,700件で、公共機関は12.1%減の1万1,000件だっ
た。
住宅以外の建築許可は容積ベースで1億9,950万立方メートルとなり、前年を15.7%下
回った。倉庫は16.0%減、工場・作業施設は17.0%減、商業施設は23.3%減だった。
オフィス・管理施設も20.9%減と大きく落ち込んだ。10年から21年までは一貫して増
加していたが、コロナ禍を機に出社が減りニーズが低下したことから、22年に減少へ
と転換。23年は21年に比べると34.1%も低い水準となった。