ドイツ連邦統計局が20日に発表した1月の製造業受注残高指数(2021年=100)は物
価調整後の実質に営業日数・季節要因を加味したベースで104.7(暫定値)とな
り、前月を0.9%下回った。同指数の低下は2カ月ぶり。地域別でみると、国内が1.
5%、国外が0.4%の幅で縮小した。
部門別では投資財が1.0%減少。中間財と消費財はそれぞれ0.1%増加した。
業界別では構成比重の大きい自動車が3.5%減と大きく低下した。機械も1.2%下
がっている。データ処理装置/電子・光学製品は1.8%増えた。
受注残月(受注残高が売り上げの何カ月分に相当するかに換算)は6.9カ月とな
り、前月の7.0カ月から縮小した。部門別の内訳は投資財が9.2カ月(前月9.4カ
月)、中間財が4.0カ月(3.9カ月)、消費財が3.5カ月(3.4カ月)となっている。
1月の受注残高は前年同月比(物価・営業日数調整値)では5.2%減少した。
今回の統計から基準年が従来の15年から21年に改められた。また、各項目の構成比
重にも変更が加えられた。
コロナ禍の影響で受注残高の拡大が始まった20年半ばは指数が84程度にとどまって
いた。数値は22年6月の112.8をピークに低下傾向が続いているものの、水準は現在
もコロナ禍前を大きく上回っている。