ドイツ連邦統計局が22日に発表した2023年の住宅価格指数(暫定値)は前年比
8.4%減となり、統計を開始した00年以降で最大の下げ幅を記録した。同指数の低
下は07年以来で15年ぶり。住宅価格は欧州中央銀行(ECB)の歴史的な低金利政策
を背景に長年、上昇が続いていたが、ロシアのウクライナ侵攻に伴うインフレ高騰
を受けてECBが政策金利を急速に引き上げたことから、住宅の需要が減少し、価格
が低下している。
23年第4四半期の住宅価格指数(暫定値)は前年同期比7.1%減となり、5四半期連
続で落ち込んだ。中古物件が7.8%減と特に大きく低下。新築も3.2%下がった。
都市部と地方部でともに価格が下落した。7大都市(ベルリン、ハンブルク、ミュ
ンヒェン、ケルン、フランクフルト、シュツットガルト、デュッセルドルフ)では
下げ幅が一世帯・二世帯住宅で9.1%、集合住宅で5.8%に上った。
住宅価格指数は前期比でも2.0%低下した。7大都市の下げ幅は一世帯・二世帯住宅
が1.5%、集合住宅が1.7%。全国平均に比べると下げ幅が小さい。