製造業新規受注、2月はわずかに増加

ドイツ連邦統計局と連邦経済省が5日に発表した2月の製造業新規受注指数(2021年
=100)は、物価調整後の実質に季節・営業日数を加味したベースで前月を0.2%上
回る84.7(暫定値)へとわずかに上昇した。前月は大型受注の効果で急増した前々
月の反動で11.4%減少しており、2月は低水準ながらもひとまず底を打った格好。
経済省は企業景況感が2カ月連続で改善したことを踏まえ、製造業の景気は緩やか
に回復している可能性があるとの見方を示した。
大型受注を除いたベースでは新規受注が0.8%減少した。減少幅は前月(3.0%)に
比べると小さい。
新規受注を地域別でみると、国内が1.5%増、国外が0.7%減だった。国外はユーロ
圏(ドイツを除く)が13.1%減と足を強く引っ張った格好で、ユーロ圏外は7.8%
増えた。ユーロ圏は大型受注の効果で12月に34.3%増加。1月(24.3%減)以降は
その反動が続いている。
部門別では投資財が0.6%落ち込んだ。ユーロ圏がマイナス22.2%となり、2カ月連
続で激減。ユーロ圏外は9.2%増えた。
中間財は1.0%拡大した。ユーロ圏外が4.4%増えたことが大きい。
消費財は2.2%増となり、3カ月ぶりに拡大した。ユーロ圏外が6.6%増え、全体が
押し上げられた。
業界別では機械が10.7%増と特に大きく伸びた。過去2カ月は大幅に落ち込んでい
た。このほか医薬品(6.6%増)、化学品(3.1%増)が好調だった。自動車・自動
車部品は8.1%減と大きく低下。金属製品(5.3%減)、電気装置(1.9%減)も振
るわなかった。
1月の製造業新規受注は当初の前月比11.3%減から同11.4%減へと下方修正され
た。
新規受注を特殊要因によるブレが小さい3カ月単位の比較でみると、12〜2月は前期
(9〜11月)比で2.8%増加した。大型受注の効果で12月が12.0%増と大幅に拡大し
たことが大きい。大型受注を除いたベースでは前期を2.0%下回った。
2月の製造業売上高(暫定値)は物価調整後の実質に季節・営業日数を加味した
ベースで前月を2.2%上回った。1月については当初の2.0%減から5.2%減へと大幅
に下方修正された。

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