3月の生産者物価−2.9%、食品は2カ月連続低下

ドイツ連邦統計局が19日に発表した3月の生産者物価指数(2021年=100)は前年同月
比2.9%減の127.3へと低下した。同物価の下落は9カ月連続。川上のエネルギーと中
間財がこれまでに引き続き低下し、全体を強く押し下げた。
エネルギー価格は前年同月を7.0%下回った。下げ幅は天然ガスで15.4%、電力で12.
6%と大きい。石油製品は1.0%下がったものの、自動車燃料は横ばい、灯油は3.6%
の上昇となった。エネルギーの指数自体は基準の21年(100)を約54%上回る153.8
と、極めて高い水準にとどまっている。生産者物価はエネルギーを除いたベースでは
マイナス0.8%だった。
中間財も3.7%低下した。全体を強く押し下げたのはこれまで同様に金属と化学原料
で、下げ幅はそれぞれ6.6%、9.0%に上った。銑鉄・鉄鋼・鉄合金は10.3%、鉄筋は
8.7%となっている。肥料・窒素化合物(−27.2%)、飼料(−19.6%)、紙(−15.
9%)、合成ゴム(−15.7%)も大きく下がった。天然石・砂利・砂・粘土・陶土
(+8.0%)、モルタル(+5.5%)、石灰(+5.4%)、建設用石膏製品(+4.9%)
は大きく上昇した。
投資財は2.8%上昇した。構成比重の大きい機械の上げ幅は3.0%、自動車・自動車部
品は同2.2%となっている。
耐久消費財は1.0%だった。
非耐久消費財は0.3%上昇したものの、食料品はマイナス0.3%となり2カ月連続で下
落した。非加工の植物油が13.3%、牛乳が11.8%、コーヒーが9.3%下がった。甘味
菓子(+16.5%)、バター(+13.2%)は大幅に上昇した。
生産者物価指数は前月比では0.2%増となり、2カ月ぶりに上昇した。非耐久消費財が
0.6%、投資財が0.2%、耐久消費財と中間財が0.1%上昇。エネルギーは変動がな
かった。

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