輸出見通し4月は悪化

Ifo経済研究所が25日に発表した4月の独製造業輸出期待指数(DI)は前月を0.8ポイ
ント下回るマイナス2.0ポイントへと低下した。同指数の悪化は3カ月ぶり。調査担当
者は「輸出産業には現在、勢いがない。世界経済の多くの良好な見通しは受注の増加
にまだつながっていない」との見方を示した。
Ifoは月例の企業景況感調査の一環としてメーカーおよそ2,300社に今後3カ月の輸出
見通しを質問している。メーカーは「増える」「横ばい」「減る」のどれかを選んで
回答。「増える」の回答比率から「減る」の回答比率を引いた数に季節調整を加味し
たものが輸出期待指数となる。同指数がマイナスの領域にあることは、輸出減回答が
輸出増回答を上回っていることを意味する。3月はプラス領域入りの一歩手前まで改
善したが、4月は再び悪化した。
全18業界のうち半数の9業界がマイナスの領域に入った。数値が最も低かったのは繊
維でマイナス23.3ポイントだった。金属製造・加工(−16.4ポイント)、衣料品(−
14.8ポイント)、金属製品(−10.3ポイント)、電気装置(−6.9ポイント)、ゴ
ム・樹脂製品(−1.3ポイント)、機械(−1.3ポイント)もマイナスに沈んだ。自動
車は1.6ポイントとプラスの領域にとどまったものの、2ケタ台に達した前月からは大
幅に悪化した。
数値が最も高かったのはデータ処理装置で、24.6ポイントを記録した。ガラス製品・
セラミック製造/石土加工(18.3ポイント)、家具(13.5ポイント)も数値が高い。
飲料は5.7ポイント、化学と食品・飼料は4.6ポイント、製紙は2.1ポイントとなって
いる。

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