製造業新規受注3カ月連続減少、3月は−0.4%に

ドイツ連邦統計局と連邦経済省が7日に発表した3月の製造業新規受注指数(2021年=
100)は、物価調整後の実質に季節・営業日数を加味したベースで前月を0.4%下回る
84.3(暫定値)へと落ち込んだ。減少は3カ月連続。2月の数値は当初、0.2%増とさ
れていたが、今回0.8%減へと下方修正された。経済省は企業景況感の改善が続いて
いることを踏まえ、新規受注は遠からず上昇基調に転じるとの予想を示した。大型受
注を除いたベースでは新規受注が0.1%増加した。
新規受注を地域別でみると、国内が3.6%減少したのに対し、国外は2.0%増えた。
ユーロ圏(ドイツを除く)が10.6%増と大幅に伸びたためで、ユーロ圏外は2.9%落
ち込んだ。ユーロ圏は大型受注の影響で12月が36.6%増、1月が24.0%減、2月が
11.7%減と乱高下が続いている。
部門別では投資財が0.4%落ち込んだ。ユーロ圏は前月の反動で19.4%増えたもの
の、国内が5.1%減、ユーロ圏外が5.2%減と足を引っ張った。
中間財も0.4%縮小した。
消費財は0.7%増となり、2カ月連続で拡大した。ユーロ圏外が3.4%増え、全体が押
し上げられた。
業界別では金属製品が4.5%減、金属製造・加工が3.5%減、その他の輸送機器(船
舶、航空機、鉄道車両など)が2.3%減と振るわなかった。衣料品は7.0%増、電気装
置は5.9%増と大きく拡大。自動車・自動車部品も1.1%増加し、大幅減となった前月
から好転した。
新規受注を特殊要因によるブレが小さい3カ月単位の比較でみると、1〜3月は前期
(10〜12月)比で4.3%減少した。大型受注の効果で12月が11.8%増と大幅に拡大し
たことから、1〜3月の減少幅が膨らんだ。
3月の製造業売上高(暫定値)は物価調整後の実質に季節・営業日数を加味したベー
スで前月を0.7%下回った。2月については当初の2.2%増から1.1%増へと下方修正さ
れた。