消費者信頼感4カ月連続で改善

市場調査大手GfKとニュルンベルク市場決定研究所(NIM)が29日に共同発表したド
イツ消費者信頼感指数の6月向け予測値は、5月の確定値(−24.0ポイント)を3.1
ポイント上回るマイナス20.9ポイントに上昇し、4カ月連続で改善した。長年の平
均であるゼロを依然として大きく下回っているものの、過去2年間で最も高い水準
となった。調査担当者は「インフレ率の低下が大幅な賃金・給与の上昇と相まって
消費者の購買力を高めている」と述べた。
所得の見通しに関する5月の指数(6月向け予測値の算出基準の1つ)は前年を1.8ポ
イント上回る12.5ポイントへと上昇し、ロシアのウクライナ侵略直前の2022年1月
(16.9ポイント)以来の高水準に達した。改善は4カ月連続。前年同月からの改善
幅は約21ポイントに上る。
高額商品の購入意欲に関する5月の指数(同)はマイナス12.3ポイントだった。前
月を0.3ポイント上回ったものの、景気の先行きに対する懸念は依然として強く、
増加幅は小さかった。
景気の見通しに関する5月の指数(同)は9.1ポイント増の9.8ポイントと大幅に伸
びた。経済が底を打ち緩やかながら上向いてきたことが反映されている。
貯蓄性向に関する5月の指数(同)は前月を9.9ポイント下回る5.0ポイントと大幅
に改善し、23年8月以来の水準まで下がった。

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