独電気電子工業会(ZVEI)が10日に発表した同国電機業界の4月の新規受注高は前年
同月比4.7%減となり、10カ月連続で後退したものの、減少幅はこれまでに比べ縮小
した。国外受注が4.0%増と拡大に転換。ユーロ圏(ドイツを除く)は2.0%増、ユー
ロ圏外は5.3%増とともに伸びた。国内は13.8%減と大きく落ち込んだ。
1〜4月の新規受注高は前年同期を11.3%下回った。内訳は国内が14.5%減、ユーロ圏
が7.6%減、ユーロ圏外が9.2%減となっている。
4月の生産高は物価調整後の実質で前年同月を3.0%上回った。比較対象の2023年4月
に比べ営業日数が3日多かったことが大きい。1〜4月は前年同期を8.0%下回った。
5月の生産計画(先行き3カ月)で「拡大」を見込む企業の割合から「縮小」の割合を
引いた数(DI)はマイナス0.4ポイントで、前月(マイナス0.8ポイント)とほとんど
変わりがなかった。生産減を予想する企業の割合は生産増予想の企業をわずかに上
回っている。
5月の業界景況感指数(DI)は前月のマイナス7.5ポイントからマイナス3.0ポイント
へと上昇した。同指数の改善は2カ月ぶり。現状判断を示す指数がマイナス9.9ポイン
トからマイナス7.6ポイント、今後6カ月の見通しを示す期待指数がマイナス5.1ポイ
ントからプラス1.7ポイントへとともに上昇した。
5月の輸出期待指数(DI、先行き3カ月)は前月を3ポイント上回るプラス7.2ポイント
となり3カ月連続で改善した。輸出の見通しがこれまでに比べ明るくなっている。
4月の業界売上高は前年同月比4.0%増の187億ユーロに拡大した。営業日数が多かっ
た効果で国内が5.0%、ユーロ圏が2.3%、ユーロ圏外が3.6%の幅で伸びた。
1〜4月は前年同期比5.8%減の741億ユーロ。内訳は国内が6.0%減の357億ユーロ、
ユーロ圏が4.4%減の141億ユーロ、ユーロ圏外が6.3%減の243億ユーロだった。