ボッシュが白物家電の米ワールプール買収を検討か

IoT大手の独ボッシュが米白物家電大手ワールプールの買収を検討しているとの観
測が浮上している。ロイター通信が計画を知る3人から得た情報として26日に報じ
た。実際に買収提案を行うかどうかは未定という。ボッシュは「市場の憶測には原
則的にコメントしない」として肯定も否定もしなかった。
ボッシュは子会社BSHハウスゲレーテを通して白物家電事業を展開している。同子
会社は従業員が6万人で、昨年は148億ユーロを売り上げた。
ボッシュのシュテファン・ハルトゥング社長は先ごろ、「当社の戦略目標は全世
界、特に米国と非自動車分野で事業を拡大することだ」と述べた。米国では自社の
ポートフォリオが不足しているとみている。事業拡大に向けてはM&Aを念頭に置い
ており、買収資金を子会社の新規株式公開(TOB)で確保できるとの認識を示し
た。
ワールプールは業績が低迷しており、株価は過去2年間でほぼ半減した。時価総額
は現在およそ48億ドルとなっている。昨年は事業再編の一環で欧州事業の過半数株
をトルコ家電大手のアルチェリッキに売却した。

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