ドイツ連邦統計局が17日に発表した5月の製造業受注残高指数(2021年=100)は物
価調整後の実質に営業日数・季節要因を加味したベースで102.8(暫定値)とな
り、前月を0.4%下回った。同指数の低下は5カ月連続。国内と国外がともに0.4%
落ち込んだ。国外の指数は99.3となり、基準値の100を2カ月連続で割り込んだ。
部門別では投資財が0.6%減少した。中間財は0.2%、消費財は1.6%増加した。
業界別では構成比重の大きい自動車が0.8%減となり、16カ月連続で低下した。コ
ロナ禍に伴うサプライチェーンひっ迫の解消が進むとともに、新規受注が低迷して
いることが背景にある。データ処理装置/電子・光学製品(0.9%減)、金属製品
(0.9%減)も振るわなかった。電気装置は1.0%増えた。
受注残月(受注残高が売り上げの何カ月分に相当するかに換算)は7.2カ月とな
り、前月の7.1カ月から拡大した。受注残高の減少にもかかわらず残月が増加した
のは売り上げが低迷しているためだ。受注残月の部門別の内訳は投資財が9.7カ月
(前月9.7カ月)、中間財が4.1カ月(4.0カ月)、消費財が3.5カ月(3.5カ月)と
なっている。
5月の受注残高は前年同月比(物価・営業日数調整値)では5.4%減少した。