生産者物価が13カ月連続低下、下げ幅は0.8%に縮小

ドイツ連邦統計局が20日に発表した7月の生産者物価指数(2021年=100)は前年同月
比0.8%減の127.9となり、13カ月連続で落ち込んだ。下げ幅自体は低下が始まった23
年7月以降で最も小さい。エネルギーはこれまでに引き続き下落したものの、中間財
は上昇へと転じた。
エネルギー価格は前年同月を4.1%下回った。天然ガスが12.3%、電力が9.2%下がっ
たことが大きい。石油製品は2.7%上昇。上げ幅は灯油で7.5%、自動車燃料で0.5%
に上った。エネルギーの指数自体は基準の21年(100)を約54%上回る153.5と、極め
て高い水準にとどまっている。
生産者物価はエネルギーを除いたベースでは0.9%上昇した。エネルギー以外の財は
すべて前年同月を上回った。
中間財の上げ幅は0.3%だった。天然石・砂利・砂・粘土・陶土(+5.5%)、モルタ
ル(+5.2%)、建設用石膏製品(+3.3%)、石灰(+2.0%)、銅(+10.2%)な
どが上昇した。金属は2.0%低下。下げ幅は銑鉄・鉄鋼・鉄合金で9.0%、棒鋼で
6.9%に上った。飼料(−7.3%)、ガラス・ガラス製品(−5.7%)、化学原料(−
1.8%)、紙・紙製品(−1.8%)、セメント(−0.5%)も低下した。
投資財は2.0%上昇した。構成比重の大きい機械の上げ幅は2.1%、自動車・自動車部
品は同1.3%となっている。
耐久消費財は0.7%だった。
非耐久消費財は0.6%。食料品は0.2%増となり、2カ月連続で上昇した。バター(+
33.0%)、甘味菓子(+21.5%)が大きく上昇。豚肉は11.5%低下した。
生産者物価は前月比では0.2%増となり、2カ月連続で上昇した。指数は2月の127.1を
直近の底に上昇傾向が続いている。部門別ではエネルギーが0.5%、中間財が0.2%上
昇。投資財と耐久消費財は横ばい、非耐久消費財は0.1%の低下だった。