VWが業績予測をまたも引き下げ

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)グループは27日付の適時開示で、2024年12
月期の業績予測を引き下げた。足元の欧州と最大市場の中国で事業環境が急速に悪化
している。特にVW乗用車ブランド、VW商用車ブランド、部品事業が振るわない。同社
は稼働率が低迷する子会社アウディのブリュッセル工場見直しを受け、7月上旬に利
益見通しを下方修正したばかり。
今回は販売台数予測を従来の23年12月期実績(924万台)を「最大3%上回る」から
「約900万台」へと引き下げた。これを受け、売上高も23年12月期実績(3,223億ユー
ロ)を「最大5%上回る」から「約3,200億ユーロ」に下方修正した。
営業利益は約180億ユーロを見込むため、売上高営業利益率は5.6%となる。これは従
来の「6.5〜7.0%」を0.9〜1.4ポイント下回る数値だ。当初は「7.0〜7.5%」を見込
んでいた。
VWは今回、ロシア金融子会社フォルクスワーゲン・バンク・ルスの連結除外で発生す
る約2億ユーロの損失を相殺できない見通しも明らかにした。

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