機械業界の景況感が一段と悪化

機械業界で景況感の悪化が加速していることが、ドイツ機械工業連盟(VDMA)が9月
(第3四半期)に実施した会員企業アンケート調査で分かった。それによると、事業
の現状を「悪い」とする回答は37%に達し、「良い」の28%を9ポイント上回った。
第1四半期の調査では「悪い」が26%、第2四半期は同31%となっており、悪化回答の
増加が続いている。VDAMのチーフエコノミストは、複合危機という事業環境を踏まえ
れば「驚くに当たらない」と述べた。
今後6カ月の見通しについては「改善する」と「悪化する」がともに21%で拮抗し
た。ただ、「変わらない」が57%に達していることを踏まえると、厳しい状況が今後
も続くと予想する企業が圧倒的に多いことがうかがわれる。
現在の販売状況を地域別でみると、ドイツ本国は「悪い」が51%と過半数に達した。
構造危機に陥っている中国も同47%と高い。ドイツを除く欧州連合(EU)は35%、中
央・南アジアは30%で、北米は18%にとどまった。
顧客産業別では自動車と建設の不振が目立った。自動車業界に関しては「状況が悪
い」との回答が75%に達した。
今年の売上高については約40%が減少を見込んでいる。今後6カ月の受注見通しに関
しても「リスクだ」との回答が37%に上った。