ドイツ連邦統計局が30日に発表した10月の消費者物価指数(速報値)は前年同月比
2.0%増となり、上げ幅は前月を0.4ポイント上回った。インフレ率の上昇は3カ月
ぶり。比較対象の2023年10月はエネルギー価格が大幅に低下しインフレ率が押し下
げられていたことから、今年10月はそのベース効果で水準が押し上げられた格好
だ。
物品の変動率は前月のマイナス0.3%から0.4%へと0.7ポイント上昇した。エネル
ギーの下げ幅が7.6%から5.5%に縮小。食料品は上げ幅が1.6%から2.3%に膨らん
だ。エネルギーと食料品を除いたコアのインフレ率は0.2ポイント増の2.9%に上昇
した。
サービスは上げ幅が4.0%となり、前月を0.2ポイント上回った。高インフレを受け
て大幅に引き上げられた賃金が料金にほぼそのまま転嫁されるという業界特有の事
情が背景にある。
前月比のインフレ率は0.4%で、前月の同0%から大きく上昇した。
欧州連合(EU)基準のインフレ率は前年同月比が2.4%、前月比が0.4%。前月はそ
れぞれ1.8%、マイナス0.1%だった。