ドイツ連邦統計局が31日に発表した9月の輸入物価指数(2021年=100)は111.8とな
り、前年同月比で1.3%低下した。下落は4カ月ぶり。エネルギー価格が16.1%減と大
幅に下がり、全体が強く押し下げられた格好だ。
エネルギーの品目別の下げ幅をみると、原油は19.9%を記録。軽油とガソリンはそれ
ぞれ34.2%、30.9%に達した。電力は22.2%、天然ガスは5.6%だった。エネルギー
を除いた輸入物価は前年同月を0.6%上回った。
中間財は0.4%下がった。下げ幅は電池で5.2%、鉄・鉄鋼で3.6%に上った。非鉄金
属は6.5%上昇した。
投資財も0.3%低下した。自動車・自動車部品は2.5%上がっている。
耐久消費財は0.4%、非耐久消費財は2.4%の幅でそれぞれ上昇した。食料品は上げ幅
が6.5%と大きい。
農産物は7.3%上がった。カカオ豆は上げ幅107.8%を記録。コーヒー生豆とアボカド
もそれぞれ37.3%、35.9%に達した。玉ねぎは41.6%、豚は13.7%低下した。
輸入物価は前月比ではマイナス0.4%となり、3カ月連続で低下した。指数は2月以来
の水準まで下がっている。下げ幅はエネルギーで4.1%、中間財と耐久消費財で各
0.3%、投資財で0.1%を記録。農産物と非耐久消費財はそれぞれ2.4%、0.1%上昇し
た。
9月の輸出物価指数は前年同月比0.4%増の114.5となり、5カ月連続で上昇した。全体
を最も強く押し上げたのは投資財で、上げ幅1.5%を記録。機械は同2.0%、自動車・
自動車部品は1.8%に上った。中間財は変動がなかった。
輸出物価の前月比の変動率はマイナス0.1%だった。下落は2カ月ぶり。エネルギーと
農産物が前月割れとなった。