エネ大手バッテンフォール、独に50億ユーロ超を投資

スウェーデンのエネルギー大手バッテンフォールは11日、主要市場のドイツに2028年
までに総額50億ユーロ超を投資すると発表した。再生可能エネルギーと関連サービス
の需要拡大を見据えた措置。独法人のロベルト・ジュラフスキー取締役(財務担当)
は「ドイツは欧州で最も速く成長する再生可能エネルギー市場だ。電力需要は2030年
までに恐らく40%拡大し、2045年までには倍増する可能性がある」と明言した。
開発中の洋上風力発電パーク「ノルトリヒト1、2」(容量1.6ギガワット=GW)を28
年までに稼働させる。陸上風力発電では同1.5GWを実現する。
また、メガソーラーを年500メガワット(MW)、蓄電設備を同300MW開設する。メガ
ソーラーは発電量が日射量に左右されることから、送電網の安定性を保つため蓄電設
備と歩調を合わせて増やしていく考えだ。営農型太陽光発電は重点強化する。
同社はドイツで現在、揚水発電所11カ所を運営している。容量は計2.8GW。揚水発電
は電力需給の調整に寄与することから、テューリンゲン州南部にもう1カ所、新設す
る計画だ。
電動車用の充電インフラも拡充する考えで、5億ユーロの投資を行う。
一般世帯向けにはヒートポンプ暖房、ソーラーパネル、蓄電池、電動車充電器などの
設置、コンサルティングサービスを、個別ニーズを踏まえて提供していく。全国の設
置事業者150社と協業する。吸収合併も行う。
エネルギー集約型企業とは買電契約を締結する。これにより長期の需要を確保。契約
先の企業は安定価格で電力を調達できることから事業計画を立てやすくなる。

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