独電気電子工業会(ZVEI)が11日に発表した同国電機業界の9月の新規受注高は前年
同月比で5.3%減少した。減少は2カ月連続。国内受注が11.1%減少し、足を強く引っ
張った。国外は同1.3%減で、内訳はユーロ圏(ドイツを除く)が14.9%減、ユーロ
圏外が6.7%増だった。
1〜9月の新規受注は前年同期を10.2%下回った。国内が11.9%、ユーロ圏が9.4%、
ユーロ圏外が8.5%の幅で落ち込んだ。
9月の業界生産高は物価調整後の実質で前年同月を9.6%下回った。1〜9月も前年同期
比で9.8%低下した。
10月(第4四半期初頭)の工場稼働率は74.4%となり、7月(第3四半期初頭)の
75.6%から一段と低下した。2023年10月は81.8%、23年平均は85.0%に上っていた。
受注残高の減少を受け工場稼働率の低下が続いている。10月の受注残月(受注残高が
売り上げの何カ月分に相当するかに換算)4.2カ月となり、7月の3.8カ月から低下し
た。
10月の生産計画(先行き3カ月)で「拡大」を予定する企業の割合から「縮小」の割
合を引いた数(ディフュージョン・インデックス=DI)は前月のマイナス8.4ポイン
トからマイナス12.7ポイントへと低下した。生産減予定の企業は生産増予定の企業を
これまでに引き続き大きく上回っている。
9月の業界売上高は前年同月比3.7%減の198億ユーロに縮小した。国内が6.2%、ユー
ロ圏が5.2%減少。ユーロ圏外は0.6%増えた。
1〜9月の業界売上高は前年同期比7.1%減の1,663億ユーロ。内訳は国内が7.5%減の
796億ユーロ、ユーロ圏が6.7%減の310億ユーロ、ユーロ圏外が6.7%減の557億ユー
ロだった。
10月の業界景況感指数(DI)は前月のマイナス21.7ポイントからマイナス25.5ポイン
トへと低下した。現状判断を示す指数がマイナス22.9ポイントからマイナス27.4ポイ
ント、今後6カ月の見通しを示す期待指数がマイナス20.4ポイントからマイナス23.6
ポイントへとともに落ち込んだ。
10月の輸出期待指数(DI、先行き3カ月)も前月のマイナス8.4ポイントからマイナス
12.7へと悪化した。輸出の減少を見込む企業が増加を見込む企業を大きく上回ってい
る。