化学・製薬業界が生産・売上予測引き下げ

独化学工業会(VCI)は13日、同国化学・製薬業界の2024年生産・売上予測を引き下
げた。期待していた第3四半期の回復が空振りに終わったためだ。多くの顧客産業で
減産が行われ、製薬も国外市場が低迷している。ヴォルフガング・グローセエントル
プ専務理事は「ドイツは大きな構造問題を抱えている」と明言。エネルギー価格の引
き下げ、競争力の維持が可能な税制、迅速な認可手続き、欧州連合(EU)の規制緩和
を要求した。
24年の生産成長率を従来予測の3.5%から2%に下方修正した。売上成長率は1.5%か
らマイナス2%へと3.5ポイント引き下げた。
24年第3四半期の生産高は前期比で2.7%減少した。すべての部門で減少。石油化学
品・誘導体では下げ幅が5.6%に上った。前年同期比は0.1%増だった。
工場稼働率は74.8%となり、前期を0.3ポイント下回った。通常の水準(82〜85%)
に比べ大幅に低い状況が続いている。
出荷価格は前期を0.2%下回った。
売上高は2.5%減の511億ユーロに縮小した。国外売上が2.9%減の約320億ユーロ、国
内が1.8%減の191億ユーロとともに落ち込んだ。

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