量子コンピューターでインフィニオンが戦略協業

半導体大手の独インフィニオンは19日、量子コンピューターの研究と社会実装に取り
組む米クオンティニュアムと戦略パートナーシップを締結したと発表した。クオン
ティニュアムの将来世代の量子コンピューターに投入するイオントラップを共同開
発。生成化学、材料科学、人工知能(AI)などの分野で量子コンピューティングの利
用を推進する。
イオントラップとは、電場や磁場を組み合わせて荷電粒子を捕捉する装置を指す。両
社はプロセス開発、製造、量子処理ユニット(QPU)の分野でインフィニオンが持つ
専門的な知識と、イオントラップの分野でクオンティニュアムが持つ画期的な設計の
ノウハウなどを組み合わせる。インフィニオンの役員は「我々は量子コンピューティ
ングの限界を共同で押し広げ、リアルな問題を解決するより大きく高性能なマシンを
開発する」と述べた。
クオンティニュアムのラジーブ ハズラ最高経営責任者(CEO)は「当社は普遍的な
フォールトトレランスを2029年に達成するというロードマップを予告した。インフィ
ニオンとのパートナーシップはこの目標実現の本質的なカギの1つである」としてい
る。

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