軍需大手の独ラインメタルは9日、ソフトウエア開発の米オーテリオンと軍用無人機
の標準OS開発で協業すると発表した。すべての無人機のOSを共通化することで、無人
機の操作研修の時間とコストを軍隊が大幅に削減できるようにする狙い。ラインメタ
ルのティモ・ハース最高デジタル責任者(CDO)は、「ウクライナでは200種類を超え
る無人航空機が投入されている。この結果、軍隊で行われる研修のコストと時間はか
さみ、システムには相互運用性が欠ける」と背景を説明した。
海洋、陸上、空域で用いる軍用無人機を制御・運用するための標準OSを共同開発す
る。ラインメタルは自社の無人機システム「ルナNG」「アラディン」で培ったノウハ
ウを持ち寄る。両社は販売面でも協働する。
オーテリオンのローレンス・マイヤー最高経営責任者(CEO)は「無人機は今後、大
量に投入されるようになる。コンピューターやスマートフォンのように共通のOSが必
要となる」と指摘。同社のOSを用いることで様々なメーカーの製品を共通のアーキテ
クチャーに統合することが可能になると述べた。