特殊化学大手の独ワッカー・ケミーは18日、2025年12月期の業績見通しを引き下げた。景気と地政学危機の先行き不透明感が解消されないほか、4月からドル安が続いていることを踏まえたもの。同社は声明で、トランプ政権の通商政策に起因する米太陽電池用ポリシリコン市場の低迷が予想以上に長く続いていることを明らかにした。収益力の強化に向け、すでにコスト削減に取り組みだした。
25年12月期の売上高を従来予測の「61億〜64億ユーロ」から「55億〜59億ユーロ」に下方修正した。営業利益(EBITDA)も「7億〜9億ユーロ」から「5億〜7億ユーロ」に引き下げた。
25年第2四半期暫定決算の売上高は14億1,000万ユーロで、前年同期の14億7,000万ユーロから4%減少。ERBITDAは26%減の1億1,400万ユーロに後退した。