ポルトガル中央銀行は12月20日、債務危機で国有化された地銀のバンコ・インテルナシオナル・ド・フンチャル(BANIF)をスペイン大手銀行バンコ・サンタンデールのポルトガル部門に売却すると発表した。
BANIFはマディラ、アゾレス諸島を主な拠点とする小規模銀行。債務超過に陥り、政府が2013年に11億ユーロを注入し、株式60.5%を取得して国有化していた。
政府は銀行の破綻処理で債権者と大口預金者に負担を強いるEUのルールが1月に導入される前に同行の破綻処理を完了させることを決定。優良資産をサンタンデールの現地法人に1億5,000万ユーロで売却することを決めた。ただし、BANIFに偶発的な事態が生じる場合に備えて、新たに22億6,000万ユーロの公的資金を注入してから売却する。
コスタ首相は「納税者に高い代償を負わせることになる」としながらも、「現状を考慮すると、最良の決定だ」と述べ、理解を求めた。