ユニリーバがキューバに再進出、経済特区に工場開設

英・オランダ系の消費財大手ユニリーバは11日、キューバの経済特区に石けんなどを生産する工場を開設することで同国政府と合意したと発表した。同社は2012年にキューバから撤退したが、国営企業と合弁会社を設立し、同国に再進出する。

同社はキューバ国営企業のインタースシェルと合弁会社「ユニリーバ・スシェル」を設立し、3,500万ドルを投じて首都ハバナ西郊のマリエル港開発特区に工場を建設する。合弁会社の出資比率はユニリーバ60%、インタースシェル40%。

ユニリーバはキューバで12年まで合弁事業を展開していたが、外資系合弁会社に対する持ち株比率を50%以上に引き上げる方針を打ち出したキューバ政府と対立し、同国から撤退した。

しかし、その後にキューバ政府が経済政策を転換し、2年前にマリエル港開発特区を開設するなど外国企業の誘致を進めているほか、同国と米国の国交が正常化されたことから、ユニリーバは再進出を決めた。同特区への外国企業進出は9社目となる。

新設する工場では石けん、シャンプー、歯磨き粉などを生産する。2017年の稼働を予定している。

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