ノルウェー国営石油会社スタトイルは14日、スウェーデン同業のルンディン・ペトロリアムの株式11.9%を46億スウェーデンクローナ(約4億9,500万ユーロ)で取得したと発表した。石油業界が原油安の進行で厳しい状況にある中、スタトイルはノルウェー領北海で油田を発見し、独立系石油会社として急成長しているルンディンへの資本参加によって収益基盤拡大を図る。
ルンディンは北海で2010年以降に大型油田のヨハン・スベルドラップ油田、エドヴァルド・グリーグ油田を相次いで発見して急成長しており、欧州最大級の独立系石油会社となった。エドヴァルド・グリーグ油田は昨年末に採掘を開始したばかりだ。ヨハン・スベルドラップ油田は2019年の採掘開始が見込まれ、スタトイルが権益の40%を保有している。
政府が70%を出資するスタトイルは国内の石油生産を独占するが、保有する油田の埋蔵量は減っている。ルンディンの株価が原油安で下落している状況を利用し、有利な条件で同社に出資することで、ノルウェー領北海の大陸棚の油田権益を増やし、長期的な収益拡大につなげたい考えだ。