クーカ―美的集団が出資比率引き上げ、10%超に―

産業ロボット大手の独クーカ(アウグスブルク)は3日、中国の総合家電大手、美的集団がクーカ株を買い増し出資比率を10.22%に引き上げたことを明らかにした。美的集団は昨年8月、安川電機と提携しロボット事業に参入しており、同事業を強化する戦略の一環でクーカに出資しているもようだ。

美的集団は8月、クーカ株5.43%を取得し同社に資本参加した。今回の出資比率引き上げを戦略投資と位置づけている。

クーカはドイツが官民挙げて推進する「インダストリー4.0」構想が今後、本格化していくことを見据え、ビッグデータなどのサービスやソフトウエア分野のノウハウを強化。研究開発に携わる従業員500人強のうち3分の2をソフト分野の専門家が占めるに至っている。

同社はインダストリー4.0で重要な役割を果たすとみられており、機械大手の独フォイトは2014年12月、クーカ株25.1%を取得し、筆頭株主となった。

美的集団は今回のクーカ株買い増しにより、独投資会社スウォクテム(Swoctem、出資比率10.0%)を抜いて第2位株主へと浮上した。三井住友トラスト・ホールディングスも1月に3.09%を取得し、第4位株主となっている。

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