露とトルコの貿易高、昨年は25%減

ロシアのカルロフ駐トルコ大使は9日、国営ニューステレビチャンネル「ロシア24」とのインタビューで、2015年の両国の貿易高が前年比25%減の230億米ドルに落ち込んだことを明らかにした。今年1月の貿易高も前年比で3分の2縮小しており、今年はさらに落ち込むとの見方を示した。

昨年11月、シリア国境付近でトルコがロシアの爆撃機を撃墜したことを受けて、ロシアはトルコに対し禁輸措置などの経済制裁を課している。トルコへのロシア人旅行者も激減しており、カルロフ大使はロシアの観光や運輸産業への打撃にも強い懸念を示した。

一方、露経済紙コメルサントによると、1997年にロシアの銀行市場に参入したトルコのフィバ・ホールディング(Fiba)が、現地子会社クレジット・ヨーロッパ・バンクの売却を決めた。両国の関係悪化で事業に甚大な影響が及ぶことを懸念したもので、損失が出る前に市場撤退する方針だ。

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