2016/2/24

総合・マクロ

難民対策でトルコとの連携強化、首脳会議で確認

この記事の要約

EUは18日の首脳会議で難民問題について協議し、域外との国境管理を強化して不法移民の大量流入を防ぎ、域内の自由移動を認めるシェンゲン協定を堅持することなどを盛り込んだ首脳宣言を採択した。当初はトルコのダウトオール首相を首 […]

EUは18日の首脳会議で難民問題について協議し、域外との国境管理を強化して不法移民の大量流入を防ぎ、域内の自由移動を認めるシェンゲン協定を堅持することなどを盛り込んだ首脳宣言を採択した。

当初はトルコのダウトオール首相を首脳会議に招き、シリア難民らの欧州流入を抑制する対策の強化を求める方針だったが、17日に同国の首都アンカラで発生した爆弾テロを受けて会談は中止。加盟国は難民の流入抑制に向けてトルコとの連携強化が「優先事項」との認識で一致し、EUが難民支援のための資金として30億ユーロを提供する見返りに、トルコが国境管理の強化などで協力する「行動計画」の履行を求める方針を確認した。

一方、12日の大使級会合で採択されたギリシャの国境管理の不備を指摘する合意に関しては、シェンゲン協定が「正常な機能を回復」するための重要な一歩と指摘。名指しは避けたうえで、すべての加盟国が域外との国境管理を適切に実行する必要があると強調し、条件を満たさない場合は移民や難民の入国を拒否するなどの厳しい対応をとるよう求めた。

シェンゲン協定は治安などに深刻な脅威がある「例外的な状況」に限り、協定に参加する26カ国が原則6カ月の期限付きで国境審査を再導入し、その後、最長2年まで同措置を継続することを認めている。昨秋以降、同条項に基づいてドイツ、オーストリア、フランス、デンマーク、スウェーデンなどが国境審査を復活させており、ギリシャが3カ月以内に状況を改善しなければ、EU加盟国の多くが同措置を2年間継続することになり、シェンゲン協定は実質的に崩壊するとの懸念が広がっている。

首脳会議ではこのほか、オーストリアが17日に打ち出した難民申請の受け付けに上限を設ける計画についても協議した。加盟国は全会一致で特定の国による「一方的な行動」に反対を表明。西欧諸国を目指す難民や移民の多くが通る「バルカンルート」の周辺国が相互に連携し、一致した行動をとる必要があると指摘し、加盟国が一方的に難民申請を拒否することは人道面からも許されないとの文言を首脳宣言に盛り込んだ。