ヘンケル―売上・利益記録更新―

洗剤・接着剤大手の独ヘンケル(デュッセルドルフ)が2月25日発表した2015年12月期の売上高は前期比10.1%増の180億8,900万ユーロとなり、過去最高を更新した。ユーロ安が最大の増収要因で、為替と買収・売却の影響を除いた実質売上成長率は3.0%だった。営業利益(EBIT、調整済み)は12.9%増の29億2,300万ユーロで、こちらも過去最高を記録。売上高営業利益率は前期の15.8%からこれまでで最高の16.2%へと上昇した。株主帰属の純利益は18.0%増の19億2,100万ユーロだった。

実質売上成長率が最も大きかったのは洗剤部門で、4.9%に達した。北米市場に「パーシル」ブランドを投入したことなどが奏功した。

ビューティケア部門は同2.1%にとどまった。先進国市場で値下げ圧力が強まっていることが響いた格好。中国では現地ネット通販最大手アリババとの提携効果で、2ケタ台の伸びを確保した。

接着剤部門は中国経済の鈍化が響き、同2.4%増と低い伸びとなった。

16年12月期の売上成長率については実質2~4%を見込む。同社は今期までに売上高を200億ユーロに拡大する目標を掲げているが、買収を行わないと達成できない見通しだ。

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