EU統計局のユーロスタットは25日、今年1月の消費者物価統計の確定値を発表した。これによるとユーロ圏のインフレ率は前年同月比0.3%となり、前月の0.2%から上昇したものの、速報値の0.4%から0.1ポイント下方修正された。(表参照)
分野別ではエネルギーが5.4%下落した。工業製品は0.7%、サービスは1.2%の幅で上昇した。食品・アルコール・たばこを除いた基礎インフレ率は速報値と同じ1%で、前月を0.1ポイント上回った。
EU28カ国ベースのインフレ率は0.2%。スペイン、ギリシャなど10カ国でマイナスとなっている。
ECBのドラギ総裁は1月の定例政策理事会後の記者会見で、ユーロ圏のインフレ率が低水準で推移し、ユーロ圏経済の下振れリスクが強まっていることから、次回の理事会で追加金融緩和を検討する意向を表明していた。1月のインフレ率が下方修正されたことで、ECBが3月10日に開く理事会で追加緩和を決めるとの観測が一層強まっている。