欧州委員会は10日、後発医薬品世界最大手のテバ・ファーマシューティカルズ(イスラエル)が米製薬大手アラガンの後発薬事業を買収する計画を承認したと発表した。両社が事業、資産の一部を手放すことが条件となる。
シワ取り薬「ボトックス」で知られるアラガンは2015年3月、米後発薬大手アクタビスと合併し、後発薬で米3位となった。テバは7月、同社の後発薬を405億ドルで買収することで合意していた。
欧州委は同買収について、欧州後発薬、医薬品成分市場での競争が弱まるとして難色を示していた。これに対してテバとアラガンは◇両社の事業が重複する欧州24カ国で販売または販売予定の後発薬分子成分を売却する◇アラガンが英国、アイルランドで展開する後発薬事業と資産の大部分を売却する◇テバがアイスランドで販売または販売予定の後発薬分子成分の製品群を売却する――という是正策を提案。欧州委は同措置によって競争上の問題が解消されるとして、その実施を条件に買収を最終承認した。