ライアンエアー、ビジネスジェットサービス開始

欧州最大の格安航空会社(LCC)であるアイルランドのライアンエアーは9日、プライベート(ビジネス)ジェット・サービスを開始した。価格を欧州の同サービスで最低の水準に設定し、企業やスポーツチームなどに売り込む方針だ。

同サービスは飛行時間が6時間以内の移動が対象となる。運用する機材は1機のボーイング737。定員は60席で、全席にビジネスクラス用の皮革シートを採用した。

ライアンエアーは欧州のLCCの草分け的存在。機内で提供する食事・飲料の有償化など徹底したコスト削減で低価格を実現し、業績を拡大してきた。しかし、新たな顧客層を取り込むため、このところ格安一辺倒から脱却しつつあり、2014年にビジネス旅客向けのサービスを導入した。プライベートジェット・サービスの開始により、同戦略がさらに進むことになる。

同社はこれまでにチャーター便を運航してきたが、十分な機材を配備しておらず、繁忙期の夏季などに企業の依頼に応じることができない状況にあった。このため、質の高いサービスを望む団体客向けのプライベートジェット部門を新設し、収益力のさらなる強化を図る。

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