ドイツ鉄道(DB)は3月31日、ドイツ北部のハノーバーとカッセルを結ぶ区間を4月23日(土)から5月8日(日)にかけて閉鎖すると発表した。バラスト(敷石)の交換作業を行うためと説明している。同区間は高速鉄道ICEが走行する幹線であるうえ、25日から29日にかけてはハノーバーで世界最大の産業見本市(ハノーバーメッセ)が開催されることから、訪問者の足に影響が出るのは避けられない見通しだ。
同区間の閉鎖に伴いDBはICEの迂回運転を実施するため、遅延が発生。遅延時間は最大1時間に達する。ドイツ南部のミュンヘンやシュツットガルト、フランクフルトからハノーバー、ハンブルク、ベルリンなどに電車で出張する場合は時間のゆとりをみておく必要がある。
バラストは◇列車の重量を広く分散して路盤に伝える◇気温の変化に伴うレールの伸縮で枕木が移動するのを防ぐ◇振動エネルギーを吸収する◇雨水を排水しやすくしてレールのさびや雑草の生育を防止する――といった役割を果たしている。古くなるとこうした機能が弱まり列車の走行に悪影響が出ることから適宜、交換しなければならない。