スウェーデンの乗用車大手ボルボ・カーズは21日、2025年までに電気駆動車を累計で100万台販売する目標を発表した。同目標の達成に向け、すべてのモデルから少なくとも2機種のハイブリッド車を発売し、2019年には純粋な電気自動車を市場投入する計画。
同社は、「60シリーズ」や「90シリーズ」に採用している現行のプラットフォーム「スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー(SPA)」加え、「40シリーズ」などの小型モデル向けの新型プラットフォーム「コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー(CMA)」を導入する計画。両プラットフォームはハイブリッド車や純粋な電気自動車にも対応している。
ボルボ・カーズのハカン・サミュエルソン社長は累計100万台の目標について、「意図的に野心的な目標を掲げた」と述べ、「挑戦ではあるが、ボルボは電動化へのシフトにおいて最前線にいたいと考えている」とコメントした。
ボルボ・カーズの2015年の世界販売は約50万3,000台であり、同社は中期的に年80万台に引き上げる目標を掲げている。電気駆動車の販売台数を年10万台とした場合、これは全体の12.5%に相当する。
今回の目標は、ボルボ・カーズが21日発表した持続可能性に関するサスティナビリティプログラム「omtanke」の一環に位置付けられる。「omtanke」とは、スウェーデン語で「心遣い」や「おもてなし」を意味する。同プログラムでは、環境負荷の低減に向けた目標や、女性管理職の割合を2020年までに35%に拡大する目標、2020年までに新しいボルボ車を運転するドライバーの死亡事故または事故による深刻な負傷者をゼロにする目標などを掲げている。