独自動車大手のダイムラーは5月4日、ポーランド南西部のヤヴォルに新工場を建設する計画を発表した。約5億ユーロを投資して、乗用車部門メルセデス・ベンツ・カーズのエンジン工場を建設する。新工場は2019年に操業を開始する予定。
ヤヴォルはヴロツワフから西に約70キロメートルの距離に位置する。新工場は、メルセデス・ベンツ・カーズにとってポーランドで初めての工場で、ドイツ以外では2番目のエンジン工場となる。東欧に新工場を建設し、パワートレイン(エンジン、トランスミッション、車軸、関連部品)生産事業の国際化を進めるとともに、市場の変化により柔軟かつ効率的に対応できる体制を整える。
メルセデス・ベンツ・カーズのパワートレイン生産は、ドイツのウンターテュルクハイムが旗艦工場となっている。国内にはこのほか、ベルリン、ハンブルク、テューリンゲン州のケレダに工場がある。国外ではルーマニアに子会社スタートランスミッションがある。
なお、提携事業分野では、ダイムラーと北京汽車(BAIC)の合弁会社である北京ベンツ・オートモーティブ(BBAC)が北京に現地市場向けのエンジン工場を持つ。また、ダイムラーとルノー・日産アライアンスの戦略提携の一環として、米テネシー州デッチャードにあるインフィニティ工場がメルセデス向けに4気筒エンジンを供給している。