ドイツ銀行―投資銀分野で3万社以上と解約か―

独銀最大手のドイツ銀行(フランクフルト)は投資銀行分野の法人顧客数を約半分に削減するもようだ。消息筋の情報として『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じたもので、2019年末までに3万社以上との契約を解除するという。同分野の顧客数は14年末時点で6万5,000社だった。

ドイツ銀は昨年10月、中期経営戦略「シュトラテギー2020」の詳細を発表した。コスト削減や事業の見直しを通して財務基盤・収益力を強化するというもので、リスクの高い事業・市場からは撤退する。

投資銀行分野ではリスクの高い国を中心に顧客数を約50%減らす。ドイツ銀は同分野の利益の80%を30%の顧客との取引で稼いでおり、顧客数の絞り込みは収益力の強化につながる。また、資金洗浄目的で口座を開いている顧客との取引は、発覚すると法的な責任を問われ法務リスク引当金に拡大につながるため、そうした顧客との取引を打ち切る狙いもあるようだ。

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