ノキア、携帯端末市場に再参入

通信機器大手のノキア(フィンランド)は18日、携帯電話端末市場への再参入を発表した。同社の元幹部らが設立した新会社HMDグローバルを通じて、「ノキア」ブランドのスマートフォン、従来型携帯電話、タブレット端末を販売する。

ノキアは携帯端末市場で1998年から2011年にわたって世界1位の座を維持。最盛期の08年には約40%のシェアを持っていた。しかし、スマホの台頭でシェアを奪われ、収益が急速に悪化。14年に携帯端末事業をマイクロソフトに売却していた。

ノキアは自社で携帯端末を製造・販売せず、HMDにブランド、技術ライセンスを付与。HMDは台湾の鴻海精密工業グループと提携し、端末製造を委託する。HMDと鴻海はノキアにブランド、知的財産権の利用料を支払う。HMDは端末のマーケティングに3年間で5億ユーロを投じる計画だ。

ノキアの発表に合わせて、マイクロソフトは同日、ノキアから取得した従来型携帯電話端末事業をHMDと鴻海に3億5,000万ドルで売却することを明らかにした。今年下期の取引完了を予定している。

「ノキア」ブランドの携帯端末の発売時期、機種など詳細は不明だが、スマホとタブレット端末の基本ソフト(OS)は米グーグルの「アンドロイド」を採用という。

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