石油・ガス関連のエンジニアリングサービス大手である仏テクニップと米FMCテクノロジーズは19日、合併で合意したと発表した。原油価格の低下で同分野の需要が落ち込む中、統合によるコスト節減で苦境を乗り切ることを目指す。
両社は株式交換方式で対等合併する。新会社の名称は「テクニップFMC」。テクニップの株主は1株につき2株、FMC株主は1株につき1株の割合で新会社の株式を受け取る。2017年初めの合併手続き完了を見込む。
テクニップとFMCはリグ、パイプラインなど海上油田・ガス田の関連設備に強みを持つ企業。両社は昨年、海底掘削サービスの合弁会社「フォーシス・サブシー」を設立していた。原油安で石油会社の設備投資が減り、経営環境が悪化しているため、完全統合に踏み切った。19年までに年4億ドル以上のコスト削減効果が見込めるとしている。
テクニップFMCは時価総額が130億ドル、売上高が約200億ドル規模の企業となり、同分野で世界のトップ5に入る。事業本部はパリに置くが、本社は仏、米より税率が低い英国のロンドンに移す。