軽商用車のCO2排出削減が足踏み、15年は過去最小に

欧州環境庁(EEA)が15日公表したリポートによると、2015年に欧州連合(EU)域内で登録された軽商用車の二酸化炭素(CO2)排出量は走行1キロメートルあたり平均168.2グラムで、前年の水準(169.1グラム)をわずかに0.9グラム下回った。EEAによると、これは軽商用車から排出されるCO2のモニタリングを開始した12年以来、最も小さい削減幅。17年を期限とする175グラムの削減目標は13年に達成しているが、EUは20年までにCO2排出量を147グラムに減らす目標を掲げており、EEAは野心的な目標を達成するにはさらに取り組みを強化する必要があると指摘している。

商用車のCO2排出量を国別にみると、ポルトガルがEU加盟国の中で最も少ない平均141.7グラムで、キプロス(143.2グラム)、ブルガリア(143.9グラム)と続いている。これに対し、スロバキアは平均186.6グラムとCO2排出量が加盟国で最も多く、次いでドイツ(186.4グラム)、チェコ(182.6グラム)となっている。

一方、15年に域内で登録された軽商用車は前年比2%増の約150万台で、このうちディーゼル車が97%を占めた。これに対し、電気自動車とプラグインハイブリッド車を合わせた登録台数は1万250台で、全体の0.7%にとどまっている。なお、乗用車ではこの割合が全体の1.3%(18万4,000台)となっている。

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