独企業景況感、12月以来の高水準に

Ifo経済研究所が5月25日発表した同月のドイツ企業景況感指数(2005年=100)は前月の106.7から107.7へと1ポイント上昇し、昨年12月以来の高水準となった。英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)懸念がこれまでに比べて大幅に後退したことがプラスに働いた格好。Ifoのクレメンス・フュスト所長は「ドイツ経済は力強く成長している」との見方を示した。

事業の現状判断を示す指数は114.2となり、前月の113.2から1ポイント上昇。今後6カ月の見通しを示す期待指数も前月の100.5から101.6へと1.1ポイント高くなり、3カ月連続で改善した。景況感指数は製造、卸売、小売、建設の4部門すべてで上昇した。

製造は3カ月連続の改善で、特に期待指数が大きく伸びた。投資財メーカーがけん引車となっている。生産計画は拡大基調にある。

卸売では期待指数、小売では現状判断指数の伸びが特に大きかった。

建設業の景況感指数は1991年以降の最高を記録した。現状判断が過去最高を更新。期待指数も上昇した。

英国は米国、フランスに次ぐ3番目に大きな輸出先国。このため、同国がEUから離脱すると、ドイツ経済は大きな痛手を受けることになる。

上部へスクロール